Last Resort
“MARTHの作品”へのみなさんのレビュー
もし人生が辛いと嘆いている人がいたらぜひ本書を手渡してあげてください。
「胎内記憶」著者、池川クリニック院長
池川 明 様
ゆるし塾、この不思議なタイトルの本がなぜできたのか。謎が本書のMARTHさんとスタッフのあとがきで分かりました。多くの人がご存知のようにMARTHさんは一時期、誹謗中傷の嵐の中に身を置いていました。マスコミなどの報道しか知らない人はそのまま信じてしまうような仕掛けが何十にも張り巡らされていて、いまだに巷に言われている情報が真実だと信じている人も大勢います。しかし、MARTHさんに直接お会いして、その内容を別の角度から聞かされている人はほとんどいないでしょう。似たような事件でマスコミ報道と真実が乖離している例をいくつか知っている私としては、マスコミ報道をそのまま信じるのがいかに危ういことなのか知っています。ですから実際に自分で見聞きして判断する事の重要性は知っています。胎内記憶も誹謗中傷をいまだに言い続けている医者も存在します。しかし、そのことにいちいち反論している時間的な余裕や暇は私にはありません。それよりもやるべきことがあるからです。何を言おうと人は自分の信じるものしか信じないので、その信じている事を否定すればするほどヒートアップしていきます。結局人は善悪や白黒をつけたくて、人に言われた情報をそのまま自分の考えだと思い込み、それを優先するので、何を言っても聞く耳を持たないのです。これは多くの人が実体験で経験していることなので理解してくださるでしょう。どうして人はわかってくれないのだろう、という想いは誰しも人生で一度は経験していることでしょう。
私がMARTHさんとお会いして感じたことは、反論しない、肯定もしない、という一貫した態度でした。淡々と起きたことを語り、実にニュートラルな人だなあ、という感じを受けました。そして決してマスコミなどの悪口も言わず、自分の置かれた状況を嘆くわけでもなく、自然にすべてを受け入れている、その一貫した態度が、どこから来るのかとても不思議でした。それはMARTHさんの執筆した書籍の中にそのヒントがありました。そして理解できたのは、立派な父の教えを忠実に守っている、その生き方の清々しさでした。私はその清々しさが音楽に出ていて、曇りのない心で聴くことができる人には、彼の魂から訴えかける純粋さが伝わり、だからMARTHさんの楽曲は世界で評価が高いのだとわかりました。その一貫したニュートラルな態度をとり続ける原動力が、今回長い時を経て出版された『ゆるし塾』に見事に表現されています。あの大変な時期に書かれた本書は、人生で過酷な状況にある人を励ますはずです。なぜならMARTHさんは実際に逆境の時に書いたこの詩で、ご自身の逆境を見事に乗り切っているからです。あなたの魂は誰も傷つけることができない、あなた自身がその魂を傷つけてはいけない、もっと自分の奥にある自分自身の素晴らしさを輝かせましょう、そんなメッセージがこの詩に託されているのだと思いました。もし人生が辛いと嘆いている人がいたらぜひ本書を手渡してあげてください。本書はあとがきから読んでいただきたい本です。MARTHさんがいかに過酷な人生を経験していたのか、そしてそれを乗り切る術が本書の詩に託されていることを感じて読んでいただきたいのです。MARTHさんの音楽や生き方が曇りのない心の目で感じていただける人がこの世界に一人でも増えることを祈って、メッセージを書かせていただきました。